娘にスルーと舌打ちされたらどう耐えますか?【悩める父親が読むクスリ】
お嬢さんがいらっしゃるお父さんへ。
お嬢さんとの関係はうまくいっていますか。
「子どもは3歳までに一生分の親孝行をする」
「子どもは『つ』のつく歳(9歳)の間に親孝行を済ませる」
なんて言います。
子どもが幼いころはそれだけ可愛いという例えです。
この記事は、子どもと不仲で苦しんでいるお父さんが少しでも将来に希望が持てる話を綴っています。
親の幸せの絶頂は子が3歳か9歳までか
「子どもは3歳までに一生分の親孝行をする」
「子どもは『つ』のつく歳(9歳)までに親孝行を済ませる」
幼い子どもは自覚なしに親を幸せの絶頂に導きます。
親が子どもから受ける幸せは3歳か9歳までが絶頂で、それ以降は比べ物にならない。
それほど幼い子は、存在するだけで親を幸せにするという意味なのでしょう。
私も自分の子どもが小さいころ、自分の親や親せきが言うのを聞いたことがあります。
それまでは知りもしなかったことばです。
ちなみに「つ」のつく歳とは、ひとつ、ふたつと数えて、9歳(ここのつ)までをいいます。
親孝行、つまり親が最高に幸せな期間が3歳までなのか9歳までなのかは、ここでは置いといて、ついさっき、ラジオ番組でこんな話を聞きました。
諸行無常なんです
さきほどのラジオ番組のテーマは「スルー」でした。
「無視する」「やりすごす」「受け流す」の「スルー」です。
「スルー」にまつわる話をリスナーから募って MC さんが読んでいました。
リスナーからの以下のメッセージがとても印象に残りました。
「最近家庭内に居場所がなくて寂しい」という 30代のお父さん からのメールです。
落語家の MC さんがおもしろおかしくメッセージを紹介します。
「家族に自分の意見がことごとく スルー されます。主張はすべて却下されるのです」
身につまされる思いがして耳を澄ませました。
返事を返してほしい父親
家族に何を話しかけてもスルーされる、と若いお父さんは嘆いています。
話しかけても反応が返ってこないとそれは寂しいでしょう。
子どもが中学生ぐらいになるとよくあること、と MC は言います。
メッセージは続きます。
「この間の週末なんか、ふだんよりご機嫌そうな 中学生の娘 に 思い切って声をかけて みました」
自分の娘に声をかけるのに思い切りが必要になる。
わかります。
いいじゃないですか。トライしましょうよ。
と落語家 MC さんが進行を盛り上げます。
「『何か食べに行こうか。何が食べたい?』と聞いたら、、」
ふだんよりご機嫌な中学生の娘さんに、何が食べたいか聞いたら、どんなリアクションが返ってきたのか。
「なんとありがたいことに『チェッ』という返事をいただきました」
「チェッ」という舌打ちの声が聞けただけよかったですね。
返事をいただけてよかった。
と落語家 MC さんがツッコみます。
重い事態も、、、
重い話と思って聴いていたら、お父さんのオチに笑ってしまいました。
いや、本当は重いのでしょう。
若いお父さんも最初は苦しんだのだと思います。
寂しくて苦しくて、でも あるとき吹っ切れた のではないでしょうか。
親と子(とくに父親と娘)の関係は、ある時期ややこしいフェーズに入るのだと思います。
長くて暗いトンネルですね。
これはそのときになってみないと想像もできないことです。
今の状態が永遠には続かない
幼い子が父親の自分にニコニコと笑いかけてきます。
絶対的な信頼を寄せて甘えてきます。
父親が何をやっても娘は笑ってくれる。
喜んでくれる。
そんな子どもを見ていて、数年後に舌打ちをするなんて、それは想像もつかないでしょう。
とくに仲がよければ良いほど、のちの態度の豹変は大きなショックでしょう。
「子どもは9歳までに一生分の親孝行をする」
何歳になっても孝行はうれしいものです。
10歳以降の孝行が比較にならないほど、9歳までは愛くるしくて愛おしすぎるものなのでしょう。
それはそうなんだけど、世に永遠に続くものはありません。
いつか何らかの変化がやってきます。
中学生や高校生の女の子でも父親と仲がいい例も見かけます。
中学生までお父さんとお風呂に入っていたというミステリーな父娘も知っています。
ただ確率的に、自分たちもそうなると考えるのは現実的ではありません。
不仲にもわけがある
動物行動学の高名な先生のエッセイで読んだことがありますが、動物は近親相姦を避けるために似たものどうしの DNA のフェロモンを嫌う習性があるといいます。
遺伝子の組み合わせが遠いものどうしほど、免疫力や抵抗力の強い子が生まれるといいます。
つまり自分と似た遺伝子を持つ 親を遠ざけ、自分とは 対極にあるものを好む のです。
娘が父親とは洗濯を別にしてほしい、父親と同じ風呂の湯を使うのはガマンならないというのも、動物学的には理にかなったものなのです。
それは悲しいことではなくて、ごく当然で健全なことなのだと知っておいたら、事態を客観視できて笑い飛ばす余裕もできるのではないでしょうか。
最後に
先ほどの「チェッ」の洗礼を浴びた若いお父さんは、遺伝子の件を知っていたのかもしれません。
動物としての性(さが)を知っていて、事態を笑いで落とす 余裕があったのだとしたら 素敵 だとは思いませんか。
9歳までの幸福絶頂が永遠には続かなかったように、不仲の険悪な状況も 永遠には続きません。
解決してくれるのは「時間」です。
そう考えれば、舌打ちさえもありがたくいただけて、スルーできそうですね。
最小限の予備知識を持って、心の準備をしておきたいですね。
本日は当ブログをお読みいただきまして、ありがとうございました。
家族は幸せの根源です。家族円満でありますように。