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バックパッカーが旅先で号泣したわけ【南インドの忘れられない出会い】

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 バックパッカーが旅先で号泣したわけ【南インドの忘れられない出会い】

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 27歳のとき世界1周をめざして日本を出た

 

世界一周をしようと日本を旅立ったのは27歳のときだった。

5年勤めた会社を辞め、2か月間はしっかり準備をした。

 

東南アジアを皮切りに赤道をまたぎながら西へと進む。

日本の出国時以外は飛行機は使わない。

 

  

なるべく現地のことばを覚えて、英語は最後の手段で使う。

持っていくお金(トラベラーズチェック)は150万円。

1日1000円、ひと月3万円で移動して観光して食べて寝る。

十分だ。150万あれば3年は余裕。世界をひと回りできるはずだ。

 

そうやって成田空港を飛び立った。

旅立ちの日にはこんなことがあった  ↓ ↓ ↓ ↓

 

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東南アジアを這うように回ってインドへ

成田空港からタイ、マレーシア、インドネシア、マレーシア、タイ、、、

 

そうやってネパールに入った。

 

日本を出て5か月が過ぎていた。

ネパールをひと月歩いたあと、陸路インドに入った。

 

それまでも十分に旅は刺激的だった。

ところがインドでは、音も匂いも光景も、刺激の強烈さが別格だった。

 

そうやって旅を続けて8か月がたったころ、私は南インドのティルチラパッリという町にいた。

山を削って造り上げた壮大な城塞で有名な、ヒンドゥー教の聖地だ。

 

強烈なホームシック

 

このころ、柄にもなくホームシックにやられた。

朝、目覚めると胸が苦しく、景色も時間も憂うつに過ぎていく。

 

ホームシックの対象は食べものから始まった。

何か月も続く「1日3回のカレー」の食事に、舌も胃もグロッキー気味だった。

日本の食べ物に飢えていたのだ。

 

日本のつやのある白いごはんとみそ汁、焼き鳥、うどん、、、

いったん考え始めるともうだめだ。いても立ってもいられない。

 

そうやって悶々と胸を焦がした。

 

果てしない郷愁

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アディさんによる写真ACからの写真

ホームシックの次の対象は家族だった。

 

日本を出て240日。

母親が夢まくらに立つようになった。

 

「帰っておいで」と語りかけてくる。

 

母が夢に出るのは、ものごころついてからは初めてだ。

 

届かないポストカード

実家で何かあったのだろうか。

 

考えると胸が苦しくて、とうとうクリスマスイブの日に実家に国際電話をかけた。

 

旅に出て2度目の電話だった。

 

母は電話に出るなり

「生きていたの?」

と泣いた。

 

実家には、週に1度はポストカードを出していた。

 

それがネパールを最後に、もう2か月届いてないという。

 

そのころのネパール、インドの郵便事情を考えればしかたがない。

十分予期できたことだ。

 

母が堰を切ったように泣いたのにはわけがあった。

 

ポストカードが届かなくなったのを心配して、なんとか私と連絡を取ろうと手を尽くしたようだ。

私の同級生やもとの勤務先、役所、いたるところに電話をかけて事情を話したらしい。

 

最後に在東京のインド大使館に行きついた。

電話に出た館員の人に言われたそうだ。

 

「インドで行方不明になる人は多いのです」

 

死を覚悟した、と母は言った。

当時は理解できなかったその胸中を、家族を持った今の私には痛いほどわかる。

 

城塞で出会った女性の忘れられないひと言

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流浪のマサじぃさんによる写真ACからの写真

 そんなことがあって、ちょっとは親の身にもなって行動しようと考えた。

 

早速ポストカードを数枚買って、同じ内容のものを2枚書く。

届く確率が高くなるように、それぞれ違った場所から投函した。

 

その足で「ロックフォート」と呼ばれる城塞のある岩山をのぼった。

 

頂上のヒンドゥー教寺院を参拝して山を下りる。

南インドの照りつける陽ざしが強烈だ。

 

山を下りると1頭のゾウがいた。

観光目的のゾウで、参拝客が投げる賽銭に応じて芸を見せる。

 

その光景がおもしろくて、地べたにすわって見つめていた。

 

インド全土から集まる参拝客で岩山はにぎわっている。

 

そこへ何の偶然か、日本人の団体客が現れた。

小ぎれいな姿の日本人観光客が笑顔でゾウを見て、通り過ぎて行く。

 

私もお母さんだから

日本人の団体客の中に、地べたにすわる私に気づいて足を止める女性がいた。

 

「あら、日本のかた?」

「はい」

私は顔を上げて答える。

 

「こんな所をひとりで旅しているの?」

 

女性は私に興味を持ってくれ、やさしく話しかけてくれた。

 

どこからどこを回ってここにたどり着いた、と数分の間、話をした。

「気をつけて旅を続けてね」と最後に言って、女性は去って行った。

ホームシックで鬱屈した気分が少しは晴れた気がする。

いい時間を過ごせたことがうれしい。

 

 

母ぐらいの年齢の、品のいい女性だった。

いい出会いだった。

 

私はまたひざを抱えてゾウを見上げた。

 

10分は過ぎただろうか。

さっきの女性が息を切らして戻ってきた。

額に汗が浮いている。

 

「あなた、たまにはお母さんに連絡してあげてる?」

 

女性はそれだけ言って、また仲間の方へと急ぐ。

 

「私もお母さんだから、わかるのよ」

 

にこりと笑いながら最後にそう添えて、インド人ばかりの人ごみに消えた。

 

インドのこの炎天下、そのひと言を告げるために女性はひとり走って戻ってきてくれたのだ。

 

女性の心づかいと母への思いが、渾然となって胸にこみあげてきた。

 

抱えたひざに顔をうずめて、私は旅に出て初めて号泣した。

いや、号泣したのはものごころついて初めてだ。

 

頬を伝った涙がインドの乾いた土に落ちた。

 

バックパッカー時代の思い出シリーズ・過去記事

 

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海外旅行に必要なグッズとツール

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毛並良好さんによる写真ACからの写真

 

本日は当ブログをお読みいただきありがとうございました。

 

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