しゃべりーなサイ

ひとり旅の話、昔のこと、最近のこと、たまには勉強の話も。

バブル期に商社マンから高校教師に転職した男が本気で怒った夜・後編

スポンサーリンク

 バブル期に商社マンから高校教師に転職した男が本気で怒った夜・後編

 f:id:oshaberisai:20200625214353j:plain

 

バブル期のはなきん(華金)の夜。

神田の街。

 

めったなことでは言葉を発しない、まして怒るなんて想像できない〇塚くんが 特攻服 の男たちにツバを吐きかけられて、さすがに怒り心頭、、、のつづきです。

 

前編で書いていますが、〇塚くんは 徳の高いお坊さん のような風貌です。

 

横〇国大・空手部出身。高校英語教員資格保持。

中国語みたいになりましたが、頭はボウズです。

 

 

半身にかまえる菩薩さま

 

大学時代は体育会の空手部。

いつも静かに微笑んでいます。

如来さまか菩薩さまのような男です。

 

〇塚くんが肩をぶつけられて、おまけにツバを吐きかけられたことで、同期入社の〇橋くんと〇股くんが気色ばんでいます。

 

腕に自信はあるから注意だけでもするつもりなのでしょう。

 

その仲間の怒りを制して、〇塚くんが半身(はんみ)になったのです。

 

おお、空手の戦闘態勢ではないですか。

 

目は半眼 のまま3人を見下ろしています。

静かです。人が怒っている姿には見えません。

 

般若心経でも唱えるつもりなのか。

 

全く新しい英会話スクール「アクエス」

 

動揺と不動心

f:id:oshaberisai:20200625103742p:plain

 

このときの様子をたとえるなら

 

大仏が動いた

 

或いは

 

休火山が揺れた

 

とにかく動かないはずのものが動いた。

 

そして荘厳な空気。

〇塚くんの横顔が 神々しく さえ見えました。

 

路上のケンカというより、高僧が重い腰を上げて説法に出てきた、といった趣きです。

 

3人組が〇塚くんの一喝のもとにひれ伏す。

 

 そんな場面を想像して私たちは見守っていました。

 

無言の一撃

f:id:oshaberisai:20200625235809j:plain

Photo by petr sidorov on Unsplash

ツバを吐きかけた男3人組と対峙した〇塚くん。

 

言っても1部上場商社のスーツ姿のサラリーマンです。

相手はもめごとなど茶飯事といった顔の特攻服。

 

バチバチになることも覚悟しました。

  

ところがです。

 

誰も何も言ってないのに、その異様なというか荘厳な空気に耐えられなくなったのでしょうか。

 

特攻服の1人が何か叫んだと思ったら、一斉に背を向けて、全速力で走り去って行ったのです。

 

一心不乱。

振り返ることもなかったです。

 

特攻服の長いすそが走りにくそうでした。

 

つまるところ、〇塚くんの想定外の反応と動きに彼らも人間です、相当面食らったのだと思います。

 

ただ気色悪かっただけかもしれません。

 

今すぐ無料トライアル!【Cambly(キャンブリー)】

 

帰りの電車と空き地のレンガ

 神田から電車に乗り、1時間ほどで寮の最寄り駅に到着しました。

 

「逃げるときって『覚えてろー!』なんて言わないんだね」

電車の中ではそんな 平和な反省会 を行いました。

 

〇塚くんは電車の中でも終始無言で、何かに耐えているように見えました。

 

そして最寄り駅から寮への帰り道。

 

商店街をそれた暗い路地の奥に、廃材やレンガが転がる空き地があります。

 

〇塚くんは「失礼します」と言って空き地の中に入って行きました。

 

おもむろに1つのレンガを拾い上げ、ハンカチを当てます。

 

一瞬の気合い

 

〇塚くんはスラックスのポケットから出したハンカチを古いレンガに当て、ひと息入れました。

 

腹の奥で「ウリャ」と小さくうめいたかと思ったら、右の拳でハンカチ1枚を当てたレンガを叩き割ったのです。

 

さすがの仏の心の〇塚くんも、はらわたが煮えくり返っていたのでしょう。

 

一瞬の気合いと右こぶし一閃 に怒りをすべて込めたのだと思います。

そのあとは何事もなかったかのように歩き始めました。

 

独身寮の真実

 

レンガを割る光景は私たちには珍しくありませんでした。

 

なにしろ独身寮には100人を超える若い男たちが棲息しているのです。

トレーニングルームやグラウンドも併設された環境でした。

 

あり余るエネルギーをスポーツでは発散しきれずに、とにかく体を鍛えたものです。

 

試し割りはあとの2人もよくやっていることでした。

 

そして、この軟弱な私でさえ大学時分から空手道場に通い、会社に入ってからはキックボクシングジムに通っていたのです。

光栄にも道場でもジムでも、最弱の称号を与えられていました。

 

ジムには本場タイでムエタイチャンピオンになった後輩もいます。

のちの K-1 でも大活躍しました。

 

オンラインレッスンの「レアジョブ英会話」

 

その後の〇塚くん

f:id:oshaberisai:20200626002823j:plain

Photo by Mantas Hesthaven on Unsplash

 

 

それから3年ほどで私は会社を辞めました。

中学生の頃からの夢だった世界一周ひとり旅を行動に移したのです。

 

〇塚くんは私のあと会社を辞め、計画通り地元で高校教師になったと聞いています。

 

私も学習塾を経営して毎日子どもたちに勉強やモノの考え方、生き方を話しているわけです。

30年が過ぎました。

 

こんなとき無言で人を動かせる〇塚くんならどうするか。

〇塚くんに思いをはせながら指標にすることがあります。

 

世の中にはケタはずれの人がいるものです。

 

あなたの半生にはどんなきわめつきの人がいましたか。

 

本日は当ブログをお読みいただきまして、ありがとうございました。

おつき合いありがとうございました。

 

 ■この出来事の前編です ↓ ↓ ↓

www.chuueigo.com

 

 ■世界一周旅の初日の出来事です ↓ ↓ ↓

www.chuueigo.com

 

 

 

【QQ English】月会費3,685円~の業界最安水準価格からスタートできる!

 

今すぐ無料トライアル!【Cambly(キャンブリー)】