しゃべりーなサイ

ひとり旅の話、昔のこと、最近のこと、たまには勉強の話も。

椎名誠さんの講演で聞いた「北方領土は南の楽園」に感動【視点を変える】

スポンサーリンク

椎名誠さんの講演で聞いた「北方領土は南の楽園」に感動【視点を変える】

 f:id:oshaberisai:20200501140228j:plain

 

新宿のど真ん中で、追ってくるヤク〇屋さんの顔面を タクシーの中から蹴りたおしている一般人男性。

 

この光景、すごすぎませんか。 

 

この記事は、街でヤク〇屋さんの顔面を蹴って勝ってしまう破天荒すぎる人気作家・椎名誠さん の講演会で聞いた「視点を変える」について書いています。

 

 

ルビンの壺

唐突ですが、心理学の絵「ルビンの壺」は知っていますか。

 

これです ↓ ↓ ↓ ↓

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/b/b5/Rubin2.jpg

作者である英語版ウィキペディアのJohn smithson 2007さんによって権利が放棄され、パブリックドメインとされました

 

この絵「ルビンの壺」は、誰でも小学生ぐらいのときにクイズ本なんかで見たことありますよね。

 

心理学の絵とも呼ばれ、視点(意識)をどこに置くか で、人の顔にも壺(盃)にも見えるものです。

 

焦点を何に合わせるかで、同じ絵が 全く別のもの に見えてしまいます。

 

椎名誠さんの講演

これから書くことは椎名誠さんの講演で聞いたといっても、最近の話ではありません。

5,6年も前のことです。

 

私は「週刊文春」の椎名誠さんのエッセイを毎週楽しみに読んでいました。

 

地元に講演に来ると知って、それはもう胸躍らせて、いちばん乗りで会場に突入しました。

 

 椎名誠さんは、待ちかまえる超満員の観衆の前に、まるで家での 風呂上りのような リラックスしたようすで現れました。

 

椎名誠さんの姿が見えた瞬間、客席からはため息が起き、間を置いて拍手が鳴り響きました。

 

講演は、椎名誠さんが訪れた ロシアの酷寒の地方 の話で始まりました。

 

実際に行って体験した人の話はおもしろいものです。

ましてやことばを操る本職の作家さんです。

 

ロシアの酷寒の地方の話をたっぷりと聞かせてくれます。

 

 

「鼻からツララ」の話から

f:id:oshaberisai:20200501140822j:plain

Photo by Robert Zunikoff on Unsplash

 

マイナス40℃ の世界で飛行機を降りた話が印象的でした。

 

タラップを降りてから空港ビルへの移動が 命がけ というのです。

 

まつげは空気に触れた瞬間に ハリセンボンのトゲ のように凍り、「まばたきも危険」といいます。

まぶたがくっついて、目が開かなくなるそうです。

それは 危険 です。

 

新宿でヤク〇屋さんの顔面を蹴りたおす椎名さんと どっちが危険 なんだろうと思いました。

 

マイナス40℃ の話は続きます。

 

たとえば、ナベの沸騰した熱湯を空中にまくと、熱湯は一瞬で凍ってしまい、霧のように流れていく。

 

飛行機を降りる前に顔面を完全防御しないと、鼻水が一瞬でツララ になる。

 

椎名誠さんの語り口が淡々としているだけに、妙にリアルです。

 

ロシアの屈強な男たちが 鼻からツララ を生やした姿を想像すると、ちょっと情けない気もします。

 

マイナス40℃ でうどんやラーメンを食べようものなら、一瞬で固まって「空中にお箸」状態の 食品サンプル みたいになる。

 

そんな話が満喫できます。

 

 

 

だから北方領土問題も、、、 

椎名誠さんは、 ロシアの酷寒の地の話で観衆を散々笑わせたり驚かせたりしたあとで、ついでのようにこんな話をしました。

 

北方領土問題も、ロシアの人たちの視点に立って考えないとダメでしょうね。

 

まつげが一瞬でハリセンボンになったり、どんなに屈強でも 鼻からツララ の地域に住んでいる人たちにとって北方領土は 南の楽園 なんですね。

 

みなさんが南の島にバカンスに行くでしょ。

 

ロシアの人々にとっては、北方領土は南の島 なんです。

日本人がイメージする 北の果て酷寒の地 というイメージは捨てるべきでしょ。

 

と、風呂上がり のリラックス顔で椎名誠さんは話します。

 

とりあえず「北方」の命名から変えないと、同じ土俵では話せないですよ。

同じ島でも、南方から見るのと北方から見るのでは違うんですよ。

 

なるほど「ルビンの壺」だと私は思ったわけです。

 

まとめ

今回の記事のまとめです。

 

日本人にとってははるか北の果てにある島も、さらに北の人々にとっては「南の楽園」なのです。

「楽園」をやすやすと手放すはずがない。

 

という椎名誠さんのお話です。

 

つまり意識の転換が必要なのだと気がつきました。

 

まさに「ルビンの壺」ですね。

 

椎名誠さんの静かで落ち着いた語り口から大切なことを学んだのです。

 

同じものを見ても相手はまったく違った視点を持っている、ということなのですね。

 

本日は当ブログをお読みいただきまして、ありがとうございました。

 

日々の暮らしの中でも、柔軟に視点を変えたり、相手の立場で考える余裕を持てれば、ものごとがより豊かに展開していくかもしれませんね。

 

椎名誠さんの作品は中学の教科書にも掲載されています。

あなたももっと椎名ワールドに触れてみませんか ↓ ↓ ↓